働き方を見える化する特製手帳
「毎週、次の週はこういう働き方をしますという『行動計画』を作って、PC上と紙で、みなで共有します。時短やフレックス社員の働きも、こういう形で見える化できます」
そのための独自の手帳を見せてもらって驚きました。会社の中期計画から、個人の1週間まで、きれいにブレイクダウンされた行動計画がびっしりと書いてあります。
社是→経営目標→年間目標→半期目標→月次目標→週次目標と落とし込んでいくモデルです。
「毎週月曜日には対面で上司からの修正、グループでの修正が入ります。みんなでアドバイスを出しあいながら、ムダな作業の洗い出しもできます」
しかし子どもを持つワーキングマザーには、突然の休みや遅刻もあるはず……。行動計画通りにいかない場合はどうなるのでしょう?
「それは修正すればいいんです。(行動計画を)作る意味は変更の可能性を洗い出すためでもあります。計画は変更していくのが当たり前なんです」
例えば時短社員がチームにいる場合など、メンバーの働き方が多様になればなるほど、チームで仕事内容を把握しておくことの意味は大きくなる。
ユニ・チャームでも、「正直、時短の期間はなるべく短くしてほしい。時短をとる人が5割、とらない人が5割程度ですが、現場は育休者と時短の穴埋めで限界に近いという声もあります。でも、そこをなんとか『頼むよ』とまわしています」(清水さん)という状況。
チーム全員で、だれがいつまでにどのように動くと決まっていたら、修正や変更もやりやすい。厳しいようで、逆に外資系などに比べて「Job descriptionが曖昧」といわれる日本的なビジネス慣習よりも、ワーキングマザーなど短時間で集中したい人にはやりやすいかもしれません。さらに、人のやっている仕事が見えないと「あの人は時短で早く帰っていて、ずるい」と感情的な評価にもなりがちですが、そうした課題も解決できます。