※本稿は、澤田大樹『永田町の人をウォッチしてみた』(カンゼン)の一部を再編集したものです。
国会議員が「常に眠そう」なワケ
国会中継で必ずといっていいほど映るのが、席で居眠りする国会議員たちの姿。じっと考えている風に両目を瞑っていらっしゃる方もいます。「寝てただろ!」と突っ込まれても、「いえ、熟考していたんです」と言い訳するためなのかもしれません。
仕事の会議中に、堂々と寝る社会人はそういません。ゆえになぜ議員はあんなに眠そうなのか……というのも自然な疑問ですよね。当然ですが、仕事中に寝たらダメです。ダメという前提の上ではありますが、「真っ当な国会議員たちは尋常じゃなく忙しい」というのもまた事実。まずは、国会議員たちの1日のスケジュールを見ていきましょう。
6時~7時 起床(自宅の場所による)
7時半 党本部に出勤
8時~9時 部会に出る
9時~12時 部会を退席して、所属する委員会に出席
12時~13時 お昼休憩
13時~14時 本会議に出席
14時~17時 議員会館の自室で、陳情に来た地元の支援者の話を聞く
国会見学に来た修学旅行生を案内
18時~20時 地元の支援者と会食
20時~22時 移動して、企業や団体関係者(支援者) と会食
22時~24時 さらに移動して、記者との会食
1時 帰宅して急いで就寝
仕事中に寝てはダメですが、こうして見ると、つい寝落ちしてしまう気持ちもわからないでもないような……気がしてきます。
毎日10〜15件の“会”に出席
自民党を例に挙げますが、まず「自民党公式サイト」を見ると、「今日の自民党」というページがあります。そこに、毎日の部会や委員会のスケジュールがずらりと並んでいます。平日は毎日10~15件の何らかの“会”が開かれていることがわかります。中には、7時45分から始まる部会もあります。
7時45分には会議の席についていなくてはいけないとなれば、起床時間は6時台。前夜に会食が入っていれば帰宅時間は0時を過ぎることも多く、自由時間はほぼ皆無。4~5時間睡眠がとれればマシ、といったスケジュール感なのです。
部会の種類は多岐にわたり、「厚生労働部会」「国土交通部会」「財政金融部会」など、各省庁と紐づいています。「この法案に、こんな要素を入れたほうがいい」などの議論を経て、党として出す法案をまとめていくのが部会の役割。定例で行われているもの以外に、何らか急遽議論すべきテーマがあれば都度、部会が立ち上がります。大学教授などの有識者を講師として招き、ヒアリング(勉強会)の時間を設ける場もあります。
どの部会に参加するかは個人の判断で、途中抜けも基本的には自由です。ただ、部会の役員になると、議論の進行役、まとめ役となりますので張り付きになります。

