病院で「緊張しない薬」を処方してもらう

緊張は入試の一番の敵。いくら模試などで試験に慣れさせていても、本番が近づくと「緊張してうまくできなかったらどうしよう」と不安になるお子さんが多いようです。

以前受け持った教え子の親御さんで、わが子のために、病院に「緊張しない薬をください」とお願いしに行った方がいました。もちろんそんな薬はありませんし、精神科の領域の薬を飲んでしまうと、緊張感の緩和とともに集中力も損なわれてしまいます。

しかし、そのお医者さんが話のわかる方だったため、「緊張しない薬と言ってお子さんに渡してください」と、ビタミン剤を処方してくださったのです。それを渡された子供は、きちんとした病院の薬袋には信ぴょう性を感じたらしく、「飲んだら緊張しなかった!」と大喜びでした。いわゆる、プラシーボ効果というやつです。

賢い子供ほど、単なるお守りや「大丈夫」という言葉だけでは安心してくれません。もっとも彼らに響くのは、科学的根拠。相手は小学生ですから、「科学的根拠」といっても子供だましでいいのです。「緊張しやすい」というお子さんには、病院でビタミン剤を処方してもらってはいかがでしょうか。嘘も方便と思って、試してみてください。

(麻布個人指導会 前中映先生)

受験日の午後に予定を入れる

受験が始まって意外に盲点になりやすいのが、午前中だけ試験の日の午後の過ごし方です。試験のことに専念するあまり、終わった日の午後から翌日まで何をするか決めていない家庭が多いようです。

試験終了後に何も予定を入れていないと、緊張からの解放感と結果への不安で、親も子供も「居ても立ってもいられない」状態になりやすい。勉強も手につかなくなることがあります。この状態を引きずると、後の試験に悪い影響を与えかねません。

受験がすべて終わるまでは、常に「いつもどおり」を心がけてください。簡単なのは、学校がある日と同じように勉強させること。試験から帰ってきたらやるべきことのリストを作っておき、淡々と消化していくことで、それまでの勉強や生活のペースを乱さないようにしましょう。

前もって勉強する内容を決めておくと、子供も「一体何をすればいいのだろう」と不安になることがありません。家庭教師を頼み、一緒に勉強してもらうというのもひとつの手でしょう。

(麻布個人指導会 前中映先生)

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