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図2~図8

日本全国共通の2つの課題

「釜石市スマートコミュニティ基本計画」は、具体的には何に取り組もうとしているのか。同計画は、10年以内に実現可能、市全体の復興計画と合致する、市民が「見て」「実感できる」、市の新たな活力や絆を生み出す、などの基準に照らして、以下の8つの「先導プロジェクト」を選定している。

(1)復興公営住宅(集合住宅)に、スマートメータ・太陽光発電・蓄電池・木質バイオマスボイラー等を導入する(図2参照)。
(2)大規模再開発が計画されている東部(大町)地区を、住宅・商業施設・公共施設を含むスマートコミュニティのモデル地区とする(図3参照)。なおBEMSとは、ビルディング・エネルギー・マネジメント・システムのことである。
(3)震災被害が大きかった鵜うのすまい住居・片岸地区において、レイヤー(層)別アプローチにより総合的・計画的なインフラ整備を行う(図4参照)。
(4)公共施設等にスマートメータ・太陽光発電・蓄電池・木質バイオマスボイラー等を導入し、包括的な省エネを図る(図5参照)。
(5)再生可能エネルギー等を活用して、地域に立脚した新産業を興し、就労人口を増加させる(図6参照)。
(6)ICT(情報通信技術)を活用して、便利で安心な生活を実現する(図7参照)。
(7)緊急時の防災拠点となる施設について、エネルギーの自立を達成し、「地域のエネルギー拠点」としての位置づけを明確にする(図8参照)。
(8)日常生活において、省エネ・創エネを推進する。