お金を生むのは人を動かす仕事だ。例えば、米俵を1人で1俵担げる人は凄いが、人を使って100俵担がせる人はもっと凄い。1人だけの作業と人を動かす仕事では、圧倒的なパフォーマンスの差が生じるし、当然ながら稼ぐ金額も違ってくる。売り上げを上げるためには、直接的であれ間接的であれ顧客の気持ちを動かすことが必要であり、必然的に人と会う機会も増えるだろう。
年収500万円台では「『考える時間』『資料をつくる時間』なども計画化する」や「重要だが緊急でないことを行う時間帯や、まとまった日数を確保する」に、「あてはまる」と回答した人が極端に少なかった。考えて仕事をしているか、単なる作業として仕事をしているかの違いがここに出ていると思う。
これは業種や職種の問題ではなく、仕事への取り組み姿勢そのものといえる。例えばスーパーのレジ打ちを、バーコードを読み取るだけの単純作業ととらえるか、顧客とのコミュニケーションをはかる貴重な仕事と考えるかで、売り上げは違ってくる。
自分の仕事を意味のある仕事、人とつながる仕事に変えることで、どんな仕事でもステップアップできる。手帳をつけなくても何とかなるのが現状だったなら、手帳なしではどうにもならないような仕事を自らクリエートすべきだろう。
手帳のスタイルは業種や職種によるだろう。多くのメンバーと連携しながら細かいスケジュール調整をしていく仕事であれば、ITツールが便利かもしれない。だが、「やることリスト」をクリエートするための手帳なら、アナログタイプをお勧めしたい。
脳の働きには収束モードと拡散モードがあって、物事を整理していく収束モードにはデジタルツールが適しているが、想像力を膨らましてアイデアを出す拡散モードにはアナログタイプが向いているような気がする。
私が使用している手帳はクオバディスのエグゼクティブノートというものだ。見開き2ページで、左ページには1週間分のスケジュール、右ページのノート部分には仕事関連やプライベート関連の「やることリスト」を書き出している。この「やることリスト」は、日々の状況変化や思いついたアイデアなどによって、毎日書き直している。