エリートが就職活動で勝てなくなるワケ

そんな彼らが現在どこを目指しているかというと、外資系のコンサルティング会社や総合商社といった、若いうちから高年収が望める民間企業です。とはいえ、今の時代に最終的なゴールを民間就職に位置付けるのであれば、正直なところ、(かけた金額や学習時間と比較して)東京大学を目指すコストパフォーマンスは高いとは言えません。

伊藤滉一郎『子どもが沈まない 親が無理しない 小中高大受験戦略』(日本経済新聞出版)
伊藤滉一郎『子どもが沈まない 親が無理しない 小中高大受験戦略』(日本経済新聞出版)

実際、受験競争を勝ち抜き日本最高峰の東大までいってもなお、就活においては(多少の下駄は履かせてもらえますが)早稲田・慶應といった難関私立大や地方の国公立大に通う学生と同じフィールドで戦うことになります。

「シュウカツ」という特殊なゲームは学力のみならず、コミュニケーション能力、学生時代の取り組み、さらにはルックスといった要素まで加味され、総合格闘技状態となっているのが現状です。

一昔前は「東大生」というブランドだけで最難関企業から引く手数多ということもあったようですが、今の時代、勉強一辺倒で対人コミュニケーションが苦手な東大生であれば、コミュニケーション能力に長けた体育会系の早慶MARCH生に文系就活のフィールドで敗北するということも十分にありえるでしょう。

早稲田大学大熊記念館
写真=iStock.com/y-studio
※写真はイメージです

ただ、これはあくまで無味乾燥な金額や学習時間と就職を比較したコスパ論です。東大には当然ですが国内最高峰の頭脳が集っており、大変な刺激を受けられるでしょうし、環境に魅力を感じて選択する方も多いでしょう。そういった理由で志望することには全く反対しません。

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