リーダーシップとチームワークは企業が学生に求める共通の人材ニーズだ。立教大学経営学部が実践する、産学連携の養成プログラムとは――。

新卒学生に要求されること

APUや国際教養大学が脚光を浴びているために、いかにもグローバル素養だけを企業が求めているかのようだが、じつはそうではない。企業が求める学生の資質・能力は少なくともこの10年間で大きく変化している。かつて80年代から90年代に企業が求めた要件としては「調整力」「協調性」「業務処理能力」といった言葉が挙がったものだ。

もちろん今でも必要な能力には違いないが、当時とは明らかにビジネス環境が変化している。少子高齢化に伴う国内市場の収縮に加え、輸出すれば儲かるという商品力優位の輸出モデルの時代は終焉した。大手電機メーカーの人事担当者は「ビジネスのグローバルレベルでの競争の激化とスピード化、業種の垣根を越えたビジネスの高度化・複雑化が進行し、過去の経験や価値観だけでは通用しない」時代に入ったと指摘する。