政治不信がかつてないほど高まる日本

昨年の参院選の際に紹介した2025年7月の記事で紹介したグラフであるが、日本でも政治不信が高まっていることを示すデータを再度掲げよう(図表2)。

【図表】特に目立つ日本人の政治不信の高まり
(注)2025年は2月21日~3月7日に31カ国における16~74歳の2万3228人を対象に調査を実施。
(資料)イプソス「ポピュリズムレポート2025」2025年6月

イプソス社はポピュリズムレポートの中で、「既存政党や政治家は、私のような人間を気にかけていない」かどうかを問う設問で、政治との距離感が広がっているかどうかを調べた結果を公表している。

図表2では主要国における推移を追っているが、日本の場合、2016年の段階では、既存政党や政治家への不信が39%と世界の中でも非常に低いレベルだったが、最新の2025年では、68%へと急激に政治不信が高まっているのが目立っている。

他の主要国ではどの国でも以前から政治不信が高かったのに対して、日本の場合は、最近、政治不信が高まっているのが特徴である。

こうした政治不信の高まりが最初に触れた大規模な抗議活動の可能性の増大にも結びついていることは確かそうである。

コロナ禍への対応、宗教団体(旧統一教会)との不適切な関係、政治とカネの不明朗な関係、そして物価高に有効な対策を示せないでいる状況、こうした、控え目に言ってロクでもない事象が積み重なって国民の政治への不信は増大していると見られるのである。少なくとも、先進国一般のレベルにまでは高まりつつあると言えよう。

日本ほど第1与党&野党ともに頼りない国はない

最後に、日本の政治体質においては、政治不信の高まりに対して過敏に反応しやすい脆弱性を抱えているので、選挙の結果にもそれが表れる可能性があるという点についてふれておこう。

ピューリサーチセンターは各国の政党事情を探る調査の中で非常に興味深い設問の調査を行っている。

各国の政治の安定度は、国内の主要な政党への信任度が高いかどうかで決まる側面が大きい。特に、主要な与党だけでなく、主要な野党についての信任・支持も重要である。ある国で信頼度が高い主要与党が政策運営に失敗しても、同じく信頼度が高い主要野党に政権が移行することによって、政治のガバナンスと安定が同時に達成できると考えられるからである。いわゆる二大政党制というのはこうした望ましい状況を指すものといえよう。

こうした点を踏まえ、ピューリサーチセンターは、各国の主要与党と主要野党のいずれを支持しているか、またいずれも支持していないのか、それとも両方とも支持しているのかを聞く設問を設けている。