アテンション・エコノミーによる悪影響
アテンション・エコノミー(情報の質よりも人々の関心や注目を集めた方が経済的利益が大きいことを指摘した経済学の概念)においては、人の注意力はかぎられているにもかかわらず、広告ビジネスのモデルは常にそれ以上を求めます。
これにより、脳幹をめぐる底辺への競争が起きます……それは小さなところから始まります。最初は、ユーザーの注意を獲得するために、スロットマシン風の「プル・トゥー・リフレッシュ(引っ張って更新)」型の小さな報酬を与え、ちょっとした依存を生み出します。ですが、「無限スクロール」から終了の合図を取り除くと、ユーザーは他のやるべきことを忘れて没頭するようになります。しかし、じきにそれでは不十分になります。
アテンション競争が激しくなると、ユーザーのアイデンティティの脳幹深くに入り込み、ユーザーを他のユーザーから注目されることに依存させる必要があります。フォロワー数や「いいね!」の数を加えることで、テクノロジーが私たちの社会的承認欲求をハックするようになると、ユーザーは他者からのフィードバックが常に得られることに夢中になります。これが、10代の若者のメンタルヘルス危機を煽っているのです(*3)。
SNS企業の3つの至上命令
ユーザーを商品として扱い依存させてしまうのが、広告主導型ビジネスモデルだ。そして、パーソナライゼーション機能(個人向けにカスタマイズすること)によって、ソーシャルメディア企業は新聞やテレビといったデジタル化以前の広告主導型産業よりもはるかに大きな影響力を持っている。
この事実に着目すると、法制化が有益で焦点を絞った役割を果たすことができる領域がわかるだろう。ソーシャルメディアについてだけでなく、同じように未成年の注意を奪い取る手法や、データを収集する手法を駆使しているオンラインゲームやポルノサイトにも言える。
ユーザー作成型コンテンツの横に広告を表示することで収益を得ている企業には基本的に、次の3つの至上命令がある。
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