趣味は薬をつくること・御医師家康

信長の相撲、能、茶道具収集、秀吉の建物道楽や大規模イベント開催などに比べると、書籍や鷹狩など実直嗜好の家康が、「薬作り」を趣味としていたことはよく知られている。

今も久能山東照宮に遺る『和剤局方』は、淵源は北宋時代の中国に至る古典的医薬処方集で、家康はこの書を戦場にも携え、ほとんど諳んじられるほどに熟読していたという。

また、1578年に明の李時珍によって纏められた『本草綱目』も入手し、海外などから珍奇な到来物があると、たびたびこれを引き合わせて医師たちとともに研究を重ねていたというから、こと薬学に関しては玄人はだしな一面もあった。