他人が仕掛けた“見え方の設計”
上野:そう。そしてレシートに載る税や決済の手数料、海外なら為替、それから時間帯や曜日や場所や残席数。航空券やホテルの宿泊料金が日時によって値段を変えるのは、条件の違いを値段に反映しているからなんだ。たとえば土曜日の夜の便と、平日の昼間の便。条件が違えば同じ飛行機でも値段は変わる。つまり値段は“そのときどきの状況”に左右されるんだ。
ミドリ:“そのときどきの状況”で変わるってことなら、わかりやすいね。
上野:そう。さらに数字の見え方にも影響される。たとえば端数価格で安く感じたり、最初に見た数字が基準になってその後の判断を引っ張ったり。みんなが「このくらいがふつう」と思っている参照価格に合わせておくと違和感が減る。どれも他人が仕掛けた“見え方の設計”なんだ。「値段」とは心理に話しかけてくる言語でもある。
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