なぜ携帯ショップではなく、ゲオに行くのか

「お客さまには2、3年前のモデルをおすすめしています。特にアンドロイドはシステムのバージョンが古いと、現行のアプリが使えない場合があります。その点、iPhoneはOSを最新にできるから5年前のモデルでも大丈夫です。ですから、予算が少ない方はiPhoneの昔のモデルを買えばお得です。

お客さまからよく言われるのは『コピーしてもらえますか?』です。ぜんぜんやります。安心スマホ設定サービスで1項目当たり1500円。自分でやればタダですけれど、古いものを売りに来た方が新品をその場で買っていく時は便利です。SIMロック解除のサービスもゲオモバイルは安い。そういったいろいろスマホについてわからないことを教えますし、たいていのことはやれます。

新品の携帯ショップって、いろいろできないことがあるんですよ。それに比べると中古スマホを扱っているところは自由が利くというか。たとえば、スマホの保険って、なんとなく入っちゃいますけれど、あれ、毎月、払ったうえで、壊れて交換する時もタダじゃないんです。壊れて交換したらいくらかかるのか、ちゃんと値段を聞いてから入った方がいいです。

これ、言い過ぎになっちゃうかもしれませんけれど、『スマホがさっき壊れたから、買いに来ました』ってお客さま、多いんですよ。その人たちは『新品ショップへ行くと、在庫の中から選ばなきゃいけないから嫌だ』って言います。その点、うちならモデルでも色でもたくさんの在庫量がありますから、好きなものを選べます。もちろん、新品未使用品もあります」

契約キャリア、機種、希望のOSまで丁寧に聞く

「壊れたばかりの人にはお客さまの使用環境を聞くんです。ご契約のキャリアとか、何に使ってらっしゃるか。これがいちばんです。それからiPhoneがいいのかアンドロイドがいいのかを全部聞きます。そこからしぼっていって、3台くらいの候補を出して、どれにするかを決めてもらう。

iPhoneの人気は根強いです。でも、毎年、新しいのを出してくるんですけど、それほど機能が変わっているわけではありません。体感ではそれほど変わらないです。ふたつくらい空くと『動作が速い』とは感じますけど。あとはレンズが違うから超広角が撮れるとか。そういうのを使わない人は昔のモデルで十分だと思います。今、スマホは高くなっていますから、私は何が何でも新品でなくていいと思うんですよ」

ゲオモバイルでなく、ゲオの店舗ではかつて新品のiPhone、iPadを売っていたことがあった。しかし、やめた。それは儲かるわけではないこと、また、新品iPhoneの販売に関しては専門ショップと家電専門店が強いからだ。それがここにきて、家電専門店も中古スマホの取り扱いに力を入れるようになった。一般ユーザーが高価になった新品より中古のスマホを求めるようになったことの証左だ。今後も中古スマホ、中古タブレットの人気は高まるだろう。わたし自身、もうスマホは新品未使用のリユース品でいいと思っている。