中国系ツアー会社が受けた打撃

たしかに中国客の減少で、日本の観光業界に一定の影響が生じることは否めない。しかし、最も大きな打撃を受けているのは、中国や日本で生きる中国国民でもある。

シンガポールのストレーツ・タイムズ紙が取りあげるのは、東京で働く中国人ツアーガイドの窮地だ。ガイドは2013年に自身のツアー事業を立ち上げ、これまで月に1000人から2000人の中国人観光客を受け入れてきた。中国政府が渡航自粛を呼びかけて以来、数日間のうちに4件のキャンセルを受けたという。

短期的には持ちこたえる見通しで、90%以上の顧客は予約を取り消していないという。ガイドはこう語る。「11月の影響は今のところ大きくないように見えます。出発日が近づくと、ホテルや交通機関は高額なキャンセル料を課すため、(キャンセルしても)経済的に割に合わないのです」