貯金に慣れていない頃は、ちょっと辛かったですが、最初に貯金分を「ないもの」として分けたら、だんだん慣れました。ただし、ひたすら貯金するのも辛いので、1年間、きちんとルールを守って貯金できたら1割ペイバックして好きなものを買ってよし、という「ご褒美ルール」もつくりました。経済用語で言うところのインセンティブですね(笑)。そうすることで、ますます「頑張ろう」というモチベーションが上がりました。

でも、不思議なものです。バジェット内でやりくりすることに慣れ、本当に欲しいものにお金を使う生活を続けていたら、そのインセンティブを使ってまで欲しいと思うものは、それほどないのです。節約して我慢しているという意識もなく、ふだんの消費で十分に満足できるようになっていました。ですから、ペイバック分も結局、貯金に回しています。

もちろんこれは、私の場合は、です。人それぞれ、快適な状態、楽しみは異なりますから、ご自身の志向とライフプランに沿った快適さを追求されればいいと思います。

強調したいのは、目的なく節約しても、ちょっとお金が入ったら気持ちが揺らぐ可能性があるということ。何のための節約、貯金なのかを考えることは、ライフプランを見直すことと同義です。自分と家族の今の幸せ、これからの幸せはどんなものか。誰とどこでどんなふうに暮らすのが幸福か。思い描く幸せのカタチを実現するには、どれくらいのお金が必要で、時間はどれくらいかかるのか。1度、じっくり考えてみることをお勧めしたいです。

「ケチケチ贅沢」に暮らす7つのルール

1.消費そのものは悪ではない
2.ライフプランを見つめ直す
3.お金の使い道に優先順位をつける
4.「なんとなく」で買わない
5.「他人」目線ではなく「自分」目線で
6.「なんとなく」で節約しない
7.貯金を楽しくする仕掛けをつくる

mucco
人気ブロガーで、AFP2級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持つ。著書『ケチケチ贅沢主義』のテーマは「おしゃれ×お金」だが、多くの読者の心に刺さっているのが彼女のブレない生き方だ。運営するブログ「ケチケチ贅沢日記」は月間100万PVを誇る。http://mucco.exblog.jp/
(ブログ「ケチケチ贅沢日記」運営 mucco 構成=中沢明子)
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