「自主返納」が示す会社の受け止め方

コンプライアンスが厳しく問われるようになり、業務においても成果のため、コンプラ無視など絶対に許されない時代となりました。日本生命グループという、日本を代表する巨大企業グループに課されるコンプライアンスの水準はきわめて高いものです。日生の赤堀直樹副社長が、20日の決算会見で「グループ全体として重く受け止める」と発言したのはそうした自らの立場を踏まえたものといえます。

「信用」という、金融機関の根本を揺るがせる事態は、保険商品などを買う立場の一般消費者にとっても、会社の信頼を揺るがしかねない重大な不安となるでしょう。直接関係する金融法人業務担当役員、部長の減給処分に加え、現社長と会長、さらには筒井義信前会長までも報酬の一部を自主返納する意向ということで、少々混み入っている責任の取り方が、今回の事件の難しい責任の取り方を象徴していると感じます。

【図表1】経営責任

現場で不適切な行為があったことへの処分は減給などの懲戒。経営責任については、トップまでもが認めてしまうと、会社ぐるみの不正とも取られかねないことから、ぎりぎりの選択として自主返納を選んだのだろうと思います。