中世は強烈な先例主義社会

こうして行商人たちの利益が圧迫されるようになった結果、彼らもまた地縁や日常的な商売活動などを通じて集団を結成し、商売利益のなかから定期的に上納することなどによって、時の権力から諸税免除などの特権を獲得しようと考えるようになった。

まさに京都における四府駕輿丁座と同じような行動とみてよいだろう。地域を拠点としつつも、その意味で彼らもまた座であった。

しかし中世社会は強烈な先例主義社会でもあった。時代を経て様々な権力が移り変わっていったものの、時の権力によってすでに築かれた様々な既存の権益を覆すことは容易ではなかった。