石油製品の販売業者リストから出光を抹消

石油配給会社が解散し設立された石油公団は、出光の案を取り入れた。当初、その下に設置されるはずだった卸売業はなくなり、民間の小売業者に直接配給するというシンプルな組織となった。

GHQに信頼された佐三の存在は、石油公団や商工省にとってはおもしろくない。これらの統制愛好派は「いつか出光にひと泡を吹かせる」という思いを抱いていたのだ。それはすぐに実行された。配給公団は石油の販売業者を指定するにあたり、出光だけが条件に該当しないような姑息な規定をつくって復讐を企てたのである。

こうして公団は、石油製品を供給する販売業者リストから出光の名を抹消した。つまりまったく商売ができないように工作したのだった。これがいわゆる「出光毒殺事件」のあらましだ。