古屋社長は「成長を止める戦略」を示す
それだけではない。昨年10月には販売した菓子の中に虫が混入していたという苦情が寄せられたが、2週間以内に調査結果を報告すると言いながら放置。メディアが報道すると一転してお詫びに転じるという対応の悪さが強い批判を浴びた。さらに2023年夏に猛暑の影響でアイスクリームなど冷菓の大規模な欠品が相次ぐと、9月には製造子会社による冷菓の賞味期限書き換えが発覚、商品の自主回収に追い込まれた。取引先や従業員ばかりか、消費者も欺く行為が起きていたわけだ。
産経新聞の取材に応じた古屋勇治社長は、会社の急成長でコンプライアンスがおろそかになっていたとの認識を示していた。シャトレーゼは、2014年度に430億円だった売上高が、23年度には約3倍の1313億円に達し、店舗数も2.2倍になった。こうした急成長に会社の基盤がついていかなかった「歪み」が不祥事の原因だとした。その上で、新規出店を大幅に削減する「成長を止める戦略」を進めていくとしていた。
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