19歳の少女を“餌食”にした「芸術」という名の暴力

『タンゴの後で』のストーリーは単純だ。19歳のマリアが、映画『暗殺の森』で国際的な評価を得た当時新進気鋭の監督ベルトルッチと出会う。無名の彼女を『ラストタンゴ』の主役に抜擢し、相手役はマーロン・ブランド。マリアは誰もが羨む大役を幸運にも射止めたのだった。

しかし、この「幸運」が彼女の人生を破壊することになる。

フランスの映画監督、脚本家であるジェシカ・パルー監督は、『ラストタンゴ』の撮影現場で実際に使用され、スクリプト・スーパーバイザーが書き込みを施したオリジナル脚本を入手した。そして驚愕の事実を発見する。