歯医者さんは身近な存在だが、素直に考えると不思議でならないことがある。たとえば、「虫歯1本の治療になぜ何回も歯医者に行かないといけないのか?」と疑問を持ったことはないだろうか。その疑問、間違っておりません。まずは、「友人の歯医者によくしてもらっていた」という男性に、歯科治療の裏側を聞いた。

歯医者が患者に「よくしてあげる」とこうなる

昔からの仲の友人が歯医者をやっておりまして、彼にはいつも無料で治療をしてもらっていました。その代わり、最低でも月に1回は来院すること、レセプト(医療報酬の明細書)は彼の自由にさせ、一切口出しをしないことが条件でした。タダで治療するのと引き換えに、あることないことレセプトに書いて国から診療報酬を巻き上げるためです。

歯科歯歯科学生の歯や根、歯肉、歯周病、虫歯、プラークを示す教育モデルを学習します。
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また、歯医者で虫歯を治すとなると、何回も通院するイメージがあったのですが、「本当をいうと、1回で全部治療することもできるんだ」と彼に教えてもらいました。

当時、私は虫歯が4本あり彼の歯医者で治療をしました。すると彼は、「病院が終わった営業時間外に来てくれ」といったんです。その日のうちに、虫歯は4本とも治療が済んでしまいましたよ。

冒頭の男性の話を聞けば納得がいくだろう。これが友人にだけ見せた治療の裏側だ。歯医者たちは「こうでもしないと食っていけない!」。なぜこんなことになってしまったのか、3人の現役歯科医たちがその全貌を語る。