「痛みに効果がある」と続けている習慣や運動が、症状を悪化させているかもしれない。腰痛や関節痛について、10のテーマに応じて専門家に聞いた。第6回は「白米とパン」――。(全10回)
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関節痛や腰痛が、食生活によって引き起こされている場合がある。整形外科に栄養療法を取り入れた「栄養整形医学」を実践する大友通明医師に話を聞いた。

糖質の摂りすぎが関節の痛みの一因に

関節痛や腰痛など整形外科にかかわる不調を抱える人の多くは、「食事は糖質中心でとくにパンが多い」「トマトジュースやスムージーで野菜不足を補っている」「赤身肉を摂る量が少ない」などの食傾向が見られます。実はその食生活こそが、不調をもたらす原因にもなるのです。

糖質を摂ると代謝の過程でビタミンB群が消費されます。糖質の摂りすぎはビタミンB群不足を招き、疲れやすくなり、筋肉が硬くなってきます。さらに摂りすぎた糖質は体内でタンパク質と結びつき、長い時間をかけて「AGEs(糖化最終生成物)」という老化物質を作り出します。AGEsは変形性関節症の原因にもなり、痛みや関節の動きにくさに関係していくのです。