出産後、急速に夫婦仲が悪くなる「産後クライシス」。一体どこに原因があるのか。夫婦問題研究家の岡野あつこ氏は「そうした夫婦には主に3つの特徴があります。セックスレス、家事や育児への非協力、経済的困窮です」という——。
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離婚危機を迎える夫婦には特徴がある

「出産後、身体はなかなか本調子に戻らないのに、夫が家事や育児を手伝ってくれない」
「妊娠中から不安でいっぱいなのに、夫は仕事を言い訳に私の話を聞こうとしない」

これらは、妊娠や出産を経験した多くの女性が抱える悩みの代表例だろう。妊娠や出産は、女性の身体と心に大きな変化をもたらすもの。心身に大きな負担がかかるだけでなく、出産前後の夫の協力的ではない態度や思いやりに欠ける言動が原因で、離婚にまで発展するようなケースもある。

出産後、急速に夫婦仲が悪くなる「産後クライシス」。もしも今、あなたの家庭が出産前後の時期を迎えていて、「家事や育児の分担をめぐってけんかすることが増えた」「夫婦ふたりで過ごす時間が減り、会話も少なくなった」ということに心当たりがあれば要注意。産後クライシス予備軍と言ってもいいだろう。

産後クライシスにおちいる夫婦にはいくつかの特徴がある。そこで今回は、実際に産後クライシスがきっかけで、別居あるいは離婚にいたった実例を紹介したい。