「1日5回」のハミガキには研磨剤不使用の歯磨き粉を

ハブラシと同様、歯磨き粉にも選び方があります。

栗原毅・栗原丈徳『体が勝手に痩せはじめる「おくち美化」習慣』(KADOKAWA)

歯磨き粉も、歯周病予防や虫歯予防、口臭予防やホワイトニングなどの目的別、チューブや液体といった剤形、香り別など種類が豊富です。最近は、虫歯も歯周病もホワイトニングも、まとめて予防・改善が期待できるワンパッケージの製品もあります。

好みのものを選んでいただいてよいのですが、脂肪肝や糖尿病と関わりの深い歯周病を予防するならば、やはり、歯周病予防が期待できる成分が入っているものがお勧めです。また、1日5回程度磨くことを習慣化するときには、歯磨き粉の研磨剤で歯を傷つけないように、研磨剤不使用の歯磨き粉を選ぶとよいでしょう。

歯磨き粉の成分表で見るべきポイント

ハミガキで磨き残しがあると、歯周病菌などの細菌が集まって身を守るために膜状のバイオフィルムを作ります。いわば外的要因に抵抗するための盾のような役割で、プラーク(歯垢)もバイオフィルムのひとつです。

そんなバイオフィルム内にいる細菌まで殺菌作用が及ぶ成分もあります。効率よく歯周病菌を除去して予防に役立つのが図表3の成分です。歯周病になると歯ぐきに炎症が起こります。

歯周病菌は酸素が苦手な嫌気性細菌で歯ぐきの奥に入り込み炎症を引き起こし、歯ぐきの腫れや出血につながり口の衛生環境を悪化させます。炎症を鎮め、血行を良くして歯ぐきの腫れを抑える成分も、歯周病予防の歯磨き粉には配合されているのです。殺菌や抗炎症作用の成分を覚えておくと比較がしやすいと思います。

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