ハミガキは1日何回、どのタイミングですればいいのか。歯科医師の栗原丈徳さんは「理想は1日5回したほうがいい。時間がなくてできない場合でも、この2回のタイミングだけは絶対に磨いてほしい」という――。

※本稿は、栗原毅・栗原丈徳『体が勝手に痩せはじめる「おくち美化」習慣』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

歯を磨き始めようとしている女性
写真=iStock.com/Satoshi-K
※写真はイメージです

起床後の口内は細菌が繁殖している

寝ているときには唾液の分泌量が減り、歯周病や虫歯などの悪玉菌が繁殖しやすく、朝起きたときの口の中には、たくさんの細菌が繁殖しています。ネバネバしたり口臭を感じたときには、口の状態が最悪のサイン。その状態で水を飲んだり朝食を食べたりすると、悪玉菌が食べ物などと一緒に腸に到達して腸内細菌に悪影響を及ぼし、脂肪肝や糖尿病、肥満につながります。

朝起きた直後に、5分程度時間をかけるつもりでしっかりとしたハミガキを習慣化してください。そして朝食後は軽めのハミガキで口の衛生を保つようにしましょう。力を入れて磨くと歯の表面を傷つけるのでご注意を。

理想は「起床後、朝食後、昼食後、夕食後、就寝前」の5回

就寝中に歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が増えるため、就寝直前と起床直後にしっかりハミガキをすることが理想です。また、夕食を食べてから就寝までの時間に開きがあると、その間は悪玉菌の増殖を抑えられない可能性があります。夕食後に軽くハミガキをして就寝直前にしっかり磨くようにしましょう。

外出していると昼食後のハミガキをしづらいことがあります。施設によっては新型コロナ対策でトイレでのハミガキを禁止しています。日中は唾液によって口の衛生環境は整えられるので、昼食後に虫歯予防のキシリトール成分の入ったガムをかんだり、マウスウォッシュでうがいをするだけでも効果的です。

重要なハミガキは、起床後と寝る直前と覚えておきましょう。そして、できる範囲で1日5回のハミガキを。