広がるプチプチの可能性
【高】プチプチってまだまだいろんな可能性を秘めていますよね。
【杉】晋平さんのように、プチプチに興味を持ってくれる方が増えて、プチプチを素材に、さまざまな表現をしてプチプチの可能性を広げてくれています。例えば、アーティストの明和電機さんは、子ども向けの舞台でプチプチを使った楽器で演奏をしてくださいました。
また、デザイナーの津村耕佑さんには、プチプチタングルというパズルのようなものを開発いただき、アートイベントを一緒に行ったこともあります。
【高】企業とのコラボも多いですよね?
【杉】Googleでは、エイプリルフールにネタ動画を作られていて、2017年には、プチプチをキーボードに見立てて、プチプチで入力するという、おもしろい動画を作成していただきました。
ほかにも、トヨタ自動車の自然共生の取り組みについて広める目的で制作された6万粒のプチプチアートでは、プチプチのおもしろさを再発見できました。
好きな大きさにスパスパ切れる「スパスパ」
【高】僕もプチプチ文化研究所のメンバーとして、いろいろとお手伝いをしたこともありますが、初めに「スパスパ」の構想を聞いたときには本当に感動しましたね。それまで全く気づいていなかったけど、プチプチって僕みたいな不器用でズボラな性格だと、ハサミで切るときに曲がってしまい、なかなかきれいに切れないんですよね。
あと、必要なサイズに対して大きく切ってしまったり、反対に足りなかったり。それが当たり前で、今まで疑問にも思っていなかったんですが、四角い形の「スパスパ」ができたことで、解決されて、包むのにも無駄がない。僕は今、仕事の製品梱包にスパスパばかり使っています。
【杉】晋平さんには、「プチプチ自動販売機」のリニューアルでもお手伝いいただきましたね。プチプチの自動販売機は群馬県高崎市にある工場と愛知県にある旧名古屋本社の2カ所に設置されています。高崎工場は、プチプチを作っていないのですが、直売所のようなイメージで設置したのがきっかけで、近隣の方がプチプチを買いに来られるようになっています。
【高】デザインを依頼されて、周囲の風景に対する見た目の目立ち方を重視しつつ、ゲーム性をもたせたおもしろいものにしたいと思ったんです。自販機って、当たりつきとかあるし。なので今回は、買うと謎解きクイズがプチプチに一問ついてきて、全問解いて最後のキーワードをWebから送るとプレゼントがもらえる仕掛けをつけました。