地価と大学進学率には一定の相関がある

不動産の価格も、詳細には触れないが都道府県、市区町村、町丁目で大きく違う。そして、地価と大学進学率には一定の相関がある。

令和5年の東京都の市区町村別の住宅地公示地価の対数と大学進学率の相関係数は0.44と一定の相関があることを示唆しており、もっと細かく見ていけば、不動産価格の高い地域の教育環境が整っていることに異論は少ないだろう。

だとすれば、実は不動産価格の高い地域に住むのは、親である自分自身が気に入った場所に住むという意味があるのと同時に、子どもの学力に大きな影響を及ぼすお友達環境を整える、ということにもつながる。

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不動産価格の高い場所に住むのは「教育投資」でもある

一般的には、不動産価格の高い場所は、価格下落リスクが低く、投資としても有利だと言われるが、実は子どもに対する教育投資という側面がある、ということでもある。

しかも、都心のマンション価格が高騰しているように、将来的には含み益が出るとするなら、教育投資としては、大学の学費以上に有利な投資になる可能性がある、ということにもなる。

そうしたことを考えれば、不動産のポータルサイトなどに掲載される、家賃が安い割に都心に近いような「コスパの良い街」はある一面を表しているに過ぎず、不動産価格の高い街のほうが、子どもの教育という面ではコスパが良い可能性があるということになる。

とはいえ、子どもに中学受験をさせたい、できるだけ偏差値の高い大学に行かせたい、という親の気持ちが、そのまま実現するとは限らず、学校や地域で子どもがなじめないこともある。

そのときは、親が環境に固執するのではなく、田舎に引っ越したり、子どもだけを地方の寮のある学校に入れたりして、子どもの環境を大きく変えることで、状況が改善することがある。

どんなに親がよかれと思って住む場所を選び、環境を整えたとしても、その環境に子どもがなじめなければ意味がないのだ。