2位:カップ麺愛がすごい

3位と関係があると思いますが、「カップ麺ラバー」が本当に多いです。移住後、近所のスーパーのチラシに載っていた特売のカップ麺に「お一人様5個まで」とあり、「何で?」と首をひねったのですが、理由はすぐわかりました。個数制限しないと、10個でも20個でも、中には箱単位で買い占めてしまう人も珍しくないからです。

スーパーの「カップ麺売り場」の棚面積も首都圏に比べても大きいです。右から左まで、ずらずらずらずらずら……と並んでいて、それはちょっとギョッとする光景です。勤務先での昼休みには誰かが必ずカップ麺を食べていますし、デスクに常にストックしている人もいます。総じてみな新商品に詳しく、新しい商品に飛びつく傾向にあります。カップ麺が雑談の話題になることもしばしばです。私が知る限りですが、トムヤムクン味やみそ味をこちらの人は特に好みます。

ちなみに、青森県は短命県です。2020年の都道府県別生命表(厚生労働省)で、青森県の平均寿命は男性79.27歳、女性86.33歳と、いずれも最下位。男性は1975年から10回連続、女性は95年から6回連続の最下位とのことです。相対的に炭水化物と塩分が高めになりがちなカップ麺を多食する食文化と無関係ではないと指摘する声も少なくありません。

1位:水道料金が高い

10年前に移住して、カップ麺愛にもドカ雪にも驚かされましたが、その比でないくらいにびっくりしたのが水道料金でした。首都圏時代は2カ月に1回、6500円ぐらいの請求が来ていましたが、移住後最初に届いた請求はおよそ月5500円。ざっくり2倍近い。夫と2人暮らしは変わりませんでしたので、水の使用量が多くなったわけではありません。基本料金も従量料金も高いのです。

写真=iStock.com/vitapix
※写真はイメージです

水道インフラは面積が同じなら、整備するインフラはほとんど違わないでしょう。しかし、そのインフラを利用する人口が相対的に少なければ、インフラを維持する費用を負担する人口が少ないことになりますから、1世帯当たりの負担額が大きくなるのだと理解しています。と、ここまで書いたところで、衝撃のニュースが飛び込んできました。

東京新聞(6月27日付)の一面に「水道代上昇 全国で不可避 2046年度 平均1.5倍に」との大見出しが載りました。民間研究グループの試算を基にした記事で、人口減・老朽化により水道を経営する市区町村の96%が値上げをするのは必至で、約20年後には現状よりも平均1.5倍の価格になるという内容でした。

つまり、青森の筆者の移住先では少なくとも月8000円超になる可能性があるということです。人口がもっと減れば月1万円もありえるかもしれません。前出の記事によれば、首都圏でも茨城・千葉・埼玉の人口密度が比較的低いエリアでは、料金は2.5倍で月8000~9000円台になると予想されています。予想最高額は月2万5837円(福島県鏡石町)でした。

光熱水費に関しては、高額になるのは水道料金だけではありません。地元の都市ガスの費用も、東京ガスの約2倍で、新車の値段(冬を乗り切るため寒冷地仕様車かつ4WDがほぼスタンダード)も公共交通(バス・電車)も総じて、首都圏よりも高額です。

地方は豊かな自然があり、子育てもしやすく、人間関係もおおらか。また、都市部より物価が安い。そんなポジティブなイメージもあります。しかし、住んでみないとわからないことや、首都圏より割高なモノなどネガティブな側面もしっかりあるということも覚悟しなければならないのです。

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