あなたも今日からモテモテだ!
これらを踏まえて「モテる自己中」になるポイントを考えてみましょう。まず前提として、自己中のマイナス面をなくすこと。これは外せません。社会や所属組織の基本的なルールやマナーは守り、社会や組織の一員として、いい意味で「自己中」な人を心がけましょう。
次に、自分らしさや自分の考え方について、深掘りしてみましょう。なかには「自分自身について、実はよくわからない」という人もいるかもしれません。そういうときは、好きなアイテムを思い浮かべることから始めてみてください。小説、映画、音楽、動物、色……具体的なモチーフから自分の好きなものを並べてみて、ときめくものを探してみてください。そうした「推し」をいっぱい集めてみた中に、「自分らしさ」「自分の価値観」のヒントが隠れています。周りの人の「その人らしさ」や価値観も大切に、尊重してみることも大切です。それが引いては、自分らしさの発見にもつながります。
最後に、何か主張するときは、必ず理由とともに発言してみてください。兎にも角にも、理由付けすることが大切です。また、「いきなり自己主張するのは、なかなかハードルが高い」という人もいるかもしれません。その場合、まずは、自分と同意見の人がいたら真っ先に「私もそう思ってました!」と表明してみることから始めてみてください。そのとき、自分の考えた理由を自分の言葉で付け加えることもお忘れなく。
ほかにも、ストレートな物言いであっても本質的に相手を傷つけないことは重要なポイントです。共感力や語彙力を磨いて、誰も傷つけない「表現の鋭さ」を育てていきましょう。
多くの人が「社会性と自己中(=自分を中心において考える生き方)は両立できない」という先入観を持っています。しかし実は、両立できます。特に、個人主義・自己責任的な社会の進む現代において、いい意味で自己中な生き方は、時代にもマッチした一つの道(=選択肢)でもあると思います。
※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年5月31日号)の一部を再編集したものです。