手頃な中堅ブランドを、次々と買い漁る

ロレックスを買ったことで、腕時計に興味を持ち始め、それなりに勉強していた私は、「まだ値上がりしていない、目を付けられていないブランドを探してやろう(そして、儲けたい)」と意気込むのでした。もちろん、購入したロレックスの値上がりですっかり調子づいていたことも、否定はいたしません。

そして購入したブランドは、「オリス」「フレデリック・コンスタント」「ハミルトン」といった中堅ブランドで、いずれも定評のあるブランドです。その中でも10万~20万円程度と手頃な価格帯のものを、次々に買いあさるのでした。

ロレックスがこれだけ値上がりしているのだから、(私が厳選した)これらのブランドも、いずれ、つられて値上がりするだろう、とワクワクする思いでもありました。ロレックスに比べて手頃な価格であったこと、そしてロレックスの値上がりで気が大きくなっていたことも、短期間に腕時計を複数購入する大きな後押しとなりました。

写真=iStock.com/pelucco
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ただ、気が大きくなり過ぎたせいか、「ガガミラノ」という、気が付けばちょっと旬を過ぎたブランドにまで手を出していたことは、今考えれば余計だったかもしれません。

10万円がブランド買取店で1万円に……

で、その結果はというと、惨憺さんたんたるものでした。

いずれも1~3年程度使用して、ブランド買取店に持ち込んだのですが、オリス(購入価格18万円)は4万円、フレデリック・コンスタント(購入価格15万円)は3万円、ハミルトン(購入価格14万円)は3万円と、買取価格はいずれも購入価格の2割程度と、期待外れもいいところ。

いずれも定価よりもかなり安く買うことができていただけに、あわよくば数万円くらい値上がりしているのでは……と淡い期待を抱いていただけに残念でした。

ガガミラノ(購入価格10万円)にいたっては買取価格わずか1万円で、それ以来、そんなガガミラノを腕に付けるたびに、「1万円程度の時計なのか……」とテンションは下がり、査定に行ったことを後悔すらするのでした。ただ、ロレックス相場は相変わらず高騰を続けており、これは腕時計相場全体が暴落したからかというと、決してそういうわけではありません。