Iさんは、トラブルをでっち上げ、それを自分が解決したかのように見せかけることによって、Hさんを信頼させ、“落とした”。その結果、20代の若い女性と不倫関係を続けることに成功したわけで、典型的なマニピュレーターといえる。

弱っていた状態につけ込んだ可能性

見逃せないのは、IさんがHさんを“落とした”のが、Hさんがそれまで交際していたJさんの突然の結婚によって落ち込んでいた時期だということである。Hさんが当時仕事も手につかないほど弱った状態だったのは、上司のIさんの目にも明らかだったはずで、そこにつけ込んだ可能性が高い。このように弱っているときほど、マニピュレーターにつけ込まれやすいし、だまされやすい。「弱り目に祟り目」「泣きっ面に蜂」といったことわざがあるのは、似たようなことが昔から多かったからに違いない。

ターゲットを信頼させる下準備も忘れていない巧妙さ

しかも、ここぞというときにマニピュレーターは仕掛けてくる。もちろん、ターゲットを意のままにして、自分のほしいものを手に入れるためだ。おまけに、Iさんのように取引先からきたクレームを解決したように装って、あらかじめ自分の存在感を高め、ターゲットを信頼させておく下準備も忘れない。実に巧妙かつ用意周到なのである。

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