開催反対でも競技は観戦

【森】僕は開催前は反対派でした。移動制限とか飲食店への休業要請とか、国民の生活を制限してまで開催するのはいかがなものかと思っていたので。でも、いざ五輪が始まったら観戦はしましたね。サーフィンやスケボー、競泳など好きなスポーツをテレビでやっていたらやっぱり見ちゃうし、戦っている選手を見たら応援もしたくなる。反対派だったけど、自分でも意外なほど観戦も応援もしていました。

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【青野】僕は「無観客なら賛成」派で、始まった後はとにかくエンターテインメントとして楽しんだっていうのが率直な感想です。もともとスポーツが好きで、特にサッカーやバレーは楽しみにしていたので、テレビでずっと見ていました。あと、選手のSNSもよく見ましたね。選手村の様子とかがわかって楽しかったです。

【矢追】僕はスポーツに興味がなくて、以前は五輪にも無関心でした。でも五輪が始まったら、SNSで友達のコメントとか選手の素の顔を目にするようになって、何だか楽しそうだなと思って初めてサッカーの試合をちゃんと見てみたんです。そうしたらスポーツ観戦の面白さに気づいてしまって、今後もっと見てみたいと思うようになりました。

【赤峰】私の高校ではコロナでほとんどの学校行事がなくなりました。部活の公演とか、高校生活最後の行事が本当にたくさん中止になって、小さな行事はダメなのに世界的なイベントはOKなんて納得がいかなくて。だから五輪開催にも反対でした。でも始まったら、やっぱり感動しました。ソフトボールとか、13年ぶりの実施でまた金メダルってすごいなって。

「メダルラッシュでよかったね」で終わらせてはいけない

【山崎】私は今も開催には反対です。最初に掲げていた「復興五輪」はどこかへ行っちゃって、開会式の直前まで問題が山積みで、そんな状態で開催するなんてどうなんだろうって疑問だらけです。でもそういう問題とスポーツは切り離すべきかなと思うようになりました。母がずっとテレビをつけていることもあって、せっかく自国開催なんだから見ておこうかなって。結局、開会式から全部、ほぼすべての競技をテレビで見ました。今回集まった皆の中では私がいちばんよく見ているかもしれないです。

【原田】開催前には反対していて、始まったら応援するというのは矛盾しているのではという意見もありますよね。「自分は反対だから一切見ない」という人もいる中で、自分の変化をどう思いますか?

【山崎】矛盾しているのかなとは思いますけど、やっぱり選手はちゃんと応援してあげたいです。私は「やるならやるで応援しよう」っていうスタイルですね。ただ、今後は「メダルラッシュでよかったね」で終わらせず、見えてきた問題をしっかり解決していくべきだと思っています。