正しい食べ合わせで、理想の「腸」を手に入れる

第2位は、『腸がすべて』でした。

フランク・ラポルト=アダムスキー『腸がすべて』(東洋経済新報社)

あなたの不調の原因は、腸の汚れにあるかもしれない――そう聞いて驚いたなら、きっと本書が参考になるでしょう。本書によると、腸内環境が乱れていると、頭痛や不眠、肌荒れ、腰痛をはじめとする、さまざまな症状が引き起こされる可能性があるのだそう。

では、理想の腸を手に入れるにはどうすればいいでしょうか。著者が提唱するのは、「ファスト」「スロー」「ニュートラル」という3パターンの消化スピードを知り、正しい食べ合わせを心がけることです。

「ファスト」は、果物など、消化管全体を30分ほどで通過する食材。「スロー」は、消化に8~10時間かかる食材で「ファスト」以外のほぼすべてです。そして「ニュートラル」は、一緒に食べた食品の消化スピードを速める食材で、油や酢、にんにくなどが該当します。

「ファスト」と「スロー」は食べ合わせ厳禁です。例えばトマトソースのパスタは、ファスト食品のトマトとスロー食品のパスタという、代表的な組み合わせNGメニュー。それ以外にも、タンドリーチキンやフルーツタルトなど、身近なメニューが食べ合わせNGのメニューとして挙げられています。

健康に自信のある方も、本書を通して、自分の腸内で何が起きているかを知りましょう。きっと、自分の生活を見直したくなるはずです。

「頑張れない人」には理由があるのかもしれない

第3位には、『どうしても頑張れない人たち』がランクインしました。本書は、70万部を超えるベストセラーとなった『ケーキの切れない非行少年たち』の続編。「どうしても頑張れない人たち」が頑張れない理由や、そうした人たちを適切に支援する方法が書かれています。

宮口幸治『どうしても頑張れない人たち』(新潮社)

著者によると、頑張れない人が頑張れない理由のひとつは、認知機能の弱さにあります。認知機能が弱い人は、見る、聞く、想像するという力が弱く、入ってくる情報に歪みが生じてしまい、結果が不適切な方向に向いてしまうことがままあるそう。そうして失敗を繰り返すうちに、努力しても無駄だと思い込んでしまい、頑張れなくなってしまうのです。

また、先のことを想像するのが苦手で、頑張った結果を想像できないためにモチベーションが湧かないケースや、虐待に遭っているなどして、頑張ろうという欲求自体が起こらないケースもあります。

頑張れない人には、思いがけない背景があるのかもしれない――本書を通して、まずはそのことを知り、考えるきっかけとしてほしいと思います。