労働組合の「アジる」が原型でやたらと叫び攻撃的

そもそも、そのスタイルが、労働組合の「アジる」を原型にしているからか、やたらと叫び、攻撃的だ。実際、ある野党議員経験者は筆者にこう認めた。

「何かにコメントする時も、与党や政権をこき下ろしてけなすことに終始し、国会でもただ、ひたすらに攻撃する。そのやり方が染みついており、ほかのやり方を知らないんです」
「まさに労使交渉の労働組合の手法そのもので、例えば、選挙の出陣式も、自民党のやり方とは全く違うシュプレヒコール型です。労働者側が雇用者に向かって詰め寄る、気勢を上げる、賃上げを要求するというように、原点が抗議であり、プロテストでしかない」

結局は自らが建設的かつ能動的に動くというよりは、与党の行動を否定し、攻撃する。「受け身で揚げ足を取ることしかできない」というわけだ。ある霞が関官僚もため息交じりに言う。

「野党議員の多くが『そんな考えだからダメなんだ。だから変えようと言っているのだ』と否定から入り、対決姿勢で物言いをするんですよね。感情的なトーンでは、建設的な議論ができない」

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若者が野党の「コミュ障」的なふるまいを毛嫌いする

野口雅弘成蹊大学教授は、「『コミュ力重視』の若者世代はこうして『野党ぎらい』になっていく」という論考の中で、「コミュ力を重視する若者世代はスムーズな空気に疑問を呈したり、ひっくり返したりする振る舞いを『コミュ障』的なふるまいとし、毛嫌いする」と分析している。

これは、強い物言いをすることに対して「○○ハラ」といった批判が集まったり、お笑い芸人の中で人を傷つけずに笑いをとろうとする動きが出てきたりして、誰かを強く批判、攻撃することに嫌悪感を覚える人が増えていることにも呼応する。

そもそも野党とは、「抵抗勢力」であるとの考え方もあり、与党の方針に異議を唱えることには問題はない。しかし、今の野党のその「抵抗」の手法はあまりに古臭く、未熟だ。