※本稿は、『プレジデントBaby 0歳からの知育大百科2022完全保存版』の一部を再編集したものです。
除菌編①
風邪・感染症対策は何に気を付けたらいい?
例えば、赤ちゃんの風邪予防で一番重要なのは、家族が感染予防を徹底し、自宅にウイルスを持ち込まないことです。風邪は免疫が低下した体内に、ウイルスが侵入することによって引き起こされます。ウイルスは主に人を媒介して運ばれるので、赤ちゃんにウイルスを近付けないよう注意しましょう。
特に気を付けてほしいのが、満員電車や職場などで人との接触が多いお父さんやお母さん、学校や幼稚園、保育園に行っているきょうだいです。帰宅したら手洗いでウイルスを洗い流しましょう。手洗いをしっかりすることで、感染症はかなりの割合で防ぐことができます。コロナ禍によって、手洗い・マスク着用が浸透したことで、風邪やインフルエンザの感染者数はかなり減ったことが知られています。
帰宅時の手洗いは指の間や爪の先、手首回りなどもしっかり洗いましょう。手洗いにはウイルスを物理的に洗い流す効果が、せっけんにはウイルスの細胞膜を壊して無効化するといった効果があります。流水で15秒洗うだけで、手に付いたウイルスは100分の1に、ハンドソープを使い10〜30秒洗ってから流水ですすぐと1万分の1にまで減少します。
おうちの中でできることとして挙げられるのは、床やテーブル周りの除菌です。家族の唾液が飛んだり、手で触れたりしやすい場所ですし、赤ちゃんも比較的触りやすいので、アルコールシートなどで拭いておくといいでしょう。
また、換気もウイルスに対して非常に有効な手段です。窓と玄関などの2カ所を開けて風の流れをつくることで、屋内のウイルスを空気ごと外に流すことができます。
「窓を開けたら、外からウイルスが入ってくるのでは?」と心配される方もいますが、人からの飛沫によって感染するため、感染者が近くにいない限り大丈夫です。
換気する際には、必ず安全を確かめてから開けるようにしてください。近年、高層マンションから子どもが転落する事故が相次いでいます。3歳ごろになると、子どもの運動能力は親の予想以上のペースで向上します。ちょっとした柵や段差は簡単に乗り越えてしまうので、気を付けてほしいですね。ウイルスを持ち込まず、家が安全な場所になれば除菌も換気も普段通りで大丈夫です。