保湿編①

赤ちゃんの保湿は何のために必要なの?

赤ちゃんはみずみずしく潤っているというイメージをお持ちの方もいますが、実はまったく違います。

赤ちゃんの皮膚は大人に比べて半分程度の厚みしかなく、体積に比べて表面積が大きいのです。また、体温が高く汗もかきやすいことから、水分が蒸発しやすく、乾燥しやすいという特徴があります。そのためダメージを受けやすいのです。

赤ちゃんの肌を保湿してあげることには、大きく分けて二つの効果があります。

一つはおむつかぶれなどの皮膚トラブルの回避です。

もう一つはアレルギー予防です。近年の研究で、ぜんそくや食物アレルギーといったアレルギー疾患を保湿によって予防できるということがわかってきました。

身の回りの空気中や床などには、見えない細かなアレルギーの原因物質が存在しています。たとえば、朝食の牛乳を少しカーペットにこぼして、そのタンパク質がほこりと一緒に舞っているといった具合です。

このほこりが炎症を起こした皮膚から体内に入ると、体が入ってきた物質をアレルギー源だと判断し、アレルギー反応を起こしてしまうのです。

また、アトピーは遺伝しやすい病気の一つですが、生後1週間以内から毎日保湿をすることで、生後8カ月までのアトピー性皮膚炎の発症を32%下げるという報告があります。赤ちゃんの肌を保湿することで、皮膚の炎症を予防し、肌のバリア機能を高め、アレルギー反応を防ぐことができるのです。

お風呂から出た後はできる限り保湿することを心がけましょう。体を洗うと皮脂がとれてしまい、とても乾燥しやすくなります。

保湿は朝と夜の2回してやるのが理想的ですが、時間的に難しいようでしたらお風呂後の1回でも大丈夫です。肌が乾燥しやすくなる生後2カ月を過ぎたら、毎日の習慣として定着させてください。

保湿編②

おすすめの保湿剤は? 部位によって変えたほうがいい?

赤ちゃん向けの主な保湿剤としては、ワセリン、ヘパリン類似物質含有製剤などのローションやクリームタイプ、昔からのパウダーなど、さまざまな種類があります。一般的に効果が強いものほどべたつきが強く、伸びにくいという傾向にあります。乾燥している部位には強い保湿剤を塗って、保護してやるのが基本的な考え方です。ただ、あまり厳密に考えず、保湿効果や使い勝手、子どもの好き嫌いも加味して選ぶのが、賢い使い方といえるでしょう。

ワセリンは保湿力が高いのですが、その分べたつく感覚があり、気持ちが悪いと感じる子もいます。乾燥がひどい子や、皮膚が荒れた子に一定期間使うという方法がいいでしょう。

ヘパリン類似物質含有製剤は保湿力が高いですが、ワセリンよりべたつきが抑えられており、伸びやすいのが特徴です。

乾燥が強い子には、個人的には保湿力が高く、肌のバリア機能を高めてくれるセラミド機能成分が入ったものもおすすめです。

パウダーは保湿性という点では少し劣りますが、ワセリンなどを塗った箇所をカバーするように塗るとべたつきを抑えてくれるので、べたべたを嫌がる子どもには効果的です。

オムツとベビーパウダーとクリームなどのベビー用品
写真=iStock.com/StockPlanets
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