1200年続いた宗派の枠組みが崩壊の局面にある

以上のように日本仏教の歴史を俯瞰してみるだけでも、地域の信仰のあり方の一端を垣間見ることができる。詳しくは拙著『お寺の日本地図 名刹古刹でめぐる47都道府県』(文春新書)をご一読いただければ、日本における仏教構造が理解いただけることだろう。

冒頭のように、都会で「宗旨・宗派は問わない納骨堂」が増えているということは、1200年以上続いてきた宗派の枠組みが、いままさに崩壊の局面にあるという裏返しなのかもしれない。

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