あえて「居心地の悪さ」つくり挑戦を続ける

こうした大仕事を経て、「もう十分に仕事させていただいたからリクルートを卒業しよう」と考えていた矢先。長嶋さんは、リクルートホールディングスの常勤監査役にという打診を受けた。「リクルートは本気でグローバルナンバーワンになりたいんだ。そのために監査役として見守ってほしい」──。峰岸真澄社長(2021年4月に会長就任予定)からそう言われて、思わずホロっとしたと振り返る。

「財務などの専門知識がなかったので猛勉強しましたが、こうした緊張感を与えてもらえるのは幸せなことだと思います。新たな挑戦をせざるを得ない環境こそが、私の“次への着火点”。あえて『居心地の悪さ』をつくることが、次の挑戦への原動力になるんです。今後も慣れた環境に安住することなく、自分をアップデートし続けていきたいですね」

■役員の素顔に迫るQ&A
時折、週末に自宅で開くバーベキューパーティー。中央で焼いているカルダモンとクミンのきいたチキンマサラは十八番(写真=本人提供)

Q 好きな言葉
自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
「入社当時の社訓です。キャリアを積むにつれ、機会を創ることの大切さを知り、今ではこの言葉に出会えてよかったと思っています」

Q 愛読書
ぞうのホートンたまごをかえす』ドクター・スース
「幼い頃から何度も読み返している絵本。ほかの人からは奇異に見えても、自分の信念で卵を温め続けるゾウの姿や思いに共感しています」

Q 趣味
ゴルフ、料理、食べ歩き

(文=辻村 洋子)
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