クラウドファンディングを批判した日本人

――確かに先進国の中で唯一収入が上がっておらず、貧しい国になっているという話は聞きます。

【西野】むちゃくちゃ貧しいですよ。

だから、たぶん20年ぶりに海外行ったりしたら、物価の高さにひっくり返ると思います。ランチで2000~3000円でしょってなっているので。アメリカに行って昼ごはんとか食べようってなったら、びっくりすると思うんです、日本人は。

――ランチで3000円は高いですね。毎日は食べられないです。

【西野】だから、お金の教育をしないと絶対ダメだっていうことを言う人もいるんですね。

だけれども、お金の話をした瞬間に「あいつ銭ゲバだ」って言って叩いちゃう。そこはすごく学校教育に洗脳されているなと思います。親御さんは、ちゃんと勉強して、自分の子供だけでも守ってあげないと。

僕、2013年にクラウドファンディングした時に、すごいバッシングされたんです。詐欺だ、宗教だ、って言われて。本当にヤバいと思いました。言葉を選ばずに言うと、未開の地の人たちとしゃべっているような感じがしたんです。みんな、槍でつついてくるんですけど、「クラウドファンディングが宗教って何?」って思って。マジでこんな国になっちゃったのかと思いました。

©西野亮廣/『映画えんとつ町のプペル』製作委員会

批判に負けないためにも知識が必要

――西野さんは批判されても、くじけることがなかったのはなぜでしょうか? 心が折れて負けてしまう人もいると思います。

【西野】僕がクラウドファンディングをしてバッシングされたのって、みんなの知識が追い付いてなかっただけなんです。つまり、クラウドファンディングっていうものが「悪」だからではなくて、ただみんなは知らないってだけでバッシングをする。知らないで叩いている人が何人いようが関係なくて、なぜならこの人たちが間違っているっていうのはもう結果が出ているからです。

だから、知識だと思いますね。くじけない心って。

――心の強さというよりも、知識。

【西野】知識ですね。

自分が圧倒的に正しくて、みんなが手の平を返すってことが見えていたら、あとはどれだけ待つかってだけの話なんで。だけど、ここが自分が知識不足でグラグラ揺れていると、「あれ、間違ってんのかな」とかなっちゃうと、コロッとくじけてしまうかもしれません。

クラウドファンディングをバッシングするって、ほんとに日本だけなんで。