「米大統領はバイデンで決まり」という趨勢の中、選挙の不正疑惑についての報道もすでに下火に。実際はどうだったのか危機管理コンサルタントの丸谷元人さんが語る、不正投票疑惑の真相とは——。
写真=AFP/時事通信フォト
2020年10月25日にニューハンプシャー州ロンドンデリーで演説するドナルド・トランプ米大統領と、2020年10月12日、オハイオ州シンシナティで演説を行う民主党の大統領候補で元副大統領のジョー・バイデン氏

「バイデン票を25%多く、トランプ票を25%少なく」

米国は大統領選で発生した不正投票疑惑をめぐって、いまだに混乱している。

実際、判明しているだけで、有権者登録をしている人間の数が実際に投票資格を有する人間よりも数万も多いとか、1800年代生まれを含めてすでに死亡している人が投票したケースまで確認されており、組織的で大掛かりな不正があったのは間違いないようだ。

いくつかの州では、明らかにトランプ氏が優勢であったところに突如十数万ものバイデン票が追加され、わずか数時間でトランプ氏が逆転負けするという異常な現象も見られたが、そのうちの一つのウィスコンシン州では現在、再集計が行われている。

さらに、多くの州や郡で導入されている民間の複数の電子投票システムへの疑惑も指摘されている。電子投票システムの安全性には以前から多くの疑問が出されており、業者側もそれらの疑問にほとんどまともに答えたことはなかったが、今回の選挙ではそのシステムがバイデン氏を有利にするために細工されていたとも言われている。

例えば、トランプ陣営と共闘するシドニー・パウエル弁護士は、ジョージア州が採用する電子投票システム「ドミニオン」が、実際よりもバイデン票を25%多く、またトランプ票を25%少なく集計するように設定されていたと主張している。このシステムを築いたドミニオン社に対しては、他ならぬクリントン家と関係が深いという指摘がなされた。民主党と関係の深い米大手メディアは、直ちにそれを「偽情報」と断じたが、最近になって同社は、過去にクリントン財団に献金していたことを認めている。

また、カナダのトロントにある同社の本社は、反トランプでも知られる世界的な投資家ジョージ・ソロス氏と関係のある団体と事務所をシェアしていたが、最近になって急にどこかに引っ越してしまった。さらに同社の幹部の一人は、イギリスにおけるソロス氏の右腕とされる人物であると言われている。