よく知りもしない相手と性行為をすることがトラブルのもとになる
内閣府の統計によれば、無理やり性行為をされた経験のある女性に加害者を聞くと多くの場合、交際相手、元交際相手が約3割を占めると言います。交際しているからと言って、性行為がいつでもどこでもOKではありません。
彼女が嫌と言えない、暴力的であったり支配的な関係になっていたりしないかを見直していくべきでしょう。
最後に、日本学術会議で同意のない性交を犯罪化する提言がなされたと聞いて、冤罪の被害にあうのを恐れている男性が少なくないと聞きました。自分が性行為をした相手が自分を裏切って警察に告発することを恐れているということでしょう。
仮に、ここまで書いてきたような配慮や注意を尽くし、あなたとの性行為に積極的な意思を明示した相手があなたを裏切って告発するという事例はどういう事例でしょうか? とても信用ならざる表裏のある相手と性行為をしてしまったということになるでしょう。
しかし、よく考えてみれば、そもそもそのように信用できない女性と、なぜ性行為のような最も親密でプライベートな行為をするのか? という根本的疑問があります。
性行為というのは極めて親密でプライベートなものであり、相手の身体への侵襲を伴い、男女間では妊娠可能な責任を伴う行為です。そのような行為をなぜ信頼できない人とするのでしょうか?
刹那的に、一度きりの楽しみとして、よく知りもしない相手と性行為をする、ということがトラブルのもとを作るのではないでしょうか?
冤罪を防ぐことは、長期的で素晴らしい恋愛関係の構築につながる
実際、男性は刹那的な関係を楽しんでいるけれど、女性はそれによって傷ついてきた、だからこそ無理やり性行為をされた経験のある女性が多くいるのではないでしょうか。男女間の認識のギャップに向き合ってほしいと思います。
心から愛し、信頼している相手と、ひとつひとつ丁寧に意向を確認しあいながら性行為をするようにすれば冤罪の被害を防ぐこともできるでしょうし、何より長期的に素晴らしい恋愛関係を育てていくことができるでしょう。
性行為の同意を要求する法改正がなされたら、日本の恋愛や性をめぐるカルチャーがアップデートされ、よりお互いを尊重しあった関係が築けると思います。法改正の流れをポジティブに受けとめ、ぜひ自分の行動を変えていただきたいと願います。