最高6.5億円……プロ野球選手の1億円プレイヤーは現在80人以上

長く、高給取りとして知られてきたプロ野球選手だが、NPBで“1億円プレイヤー”が誕生したのは1986年。ロッテから4対1の大型トレードで中日に移籍した落合博満で推定年俸は1億3000万円だった。

それからプロ野球選手の年俸は高騰を続けている。日本プロ野球選手会が発表した「2020年シーズンの平均年俸」によると、今季年俸は平均4189万円。これは調査を始めた1980年以降での最高額になる。

トップは菅野智之(巨人)で6億5000万円。5億円以上の日本人プレイヤーは柳田悠岐(ソフトバンク)、坂本勇人(巨人)、山田哲人(ヤクルト)、浅村栄斗(楽天)。1億円以上は外国人選手(25人)を含めて102人もいる。なお今季は新型コロナウイルスの影響で、例年より23試合少ない120試合となるが、選手の年俸は全額保証されるという。

米国メジャーリーグでは、田中将大(ヤンキース)やダルビッシュ有(カブス)のように年間20億円以上で契約を結んでいる選手もいる。菊池雄星(マリナーズ)、秋山翔吾(レッズ)、筒香嘉智(レイズ)、山口俊(ブルージェイズ)、前田健太(ツインズ)も300万ドル以上の年俸だ(ただし今季はレギュラーシーズンが60試合となり、年俸は37%の支給となる)。

メジャーリーガーを含めると、球団から支払われる年俸だけで1億円以上を稼ぐ日本人野球選手は80人以上もいることになる。では、野球のライバルといえるサッカーはどうか。

J1リーグのプロサッカー選手平均年俸3446万円と高額な理由

サッカー選手のお金に注目した報道サイト「サカマネ.net」によると、2020年J1リーグのプロサッカー選手平均年俸は3446万円。プロ野球(NPB)に近い水準に見えるが、これはひとりのスーパースターが平均年収を大きく引き上げた結果だ。

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アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)がダントツトップの32億5000万円という年俸なのだ。日本人プレイヤーでは酒井高徳(ヴィッセル神戸)の1億4000万円が最高(6位)で、家長昭博(川崎フロンターレ)、中村憲剛(川崎フロンターレ)、槙野智章(浦和レッズ)、遠藤保仁(ガンバ大阪→現ジュビロ磐田)、西川周作(浦和レッズ)、杉本健勇(浦和レッズ)、昌子源(ガンバ大阪)、小林悠(川崎フロンターレ)、清武弘嗣(セレッソ大阪)、柏木陽介(浦和レッズ)の合計11人が1億円以上の年俸となる。

1億円以上の日本人プレイヤーはプロ野球(NPB)の7分の1しかいない。ただし、香川真司はマンチェスター・ユナイテッド在籍時(2014年)に約11億円の年俸だったという報道もあり、世界最高峰のリーグで活躍すると、NPBのスーパースター以上に稼ぐことができる。

しかし、現状はそんなに甘くない。J2になると、平均年俸はぐんと下がり、400万円強ほど。J3になると、「平均値」すら算出できない。というのも、J3のクラブチームは、「プロ契約選手の保有人数を3人以上」という規定になっており、プロとアマチュア(無報酬)の選手が集まっているからだ。プロ契約でも年俸の下限はなく、アルバイト(副業)をしながらプレイしている選手は少なくない。

また有力ルーキーには1億円近い高額な「契約金」が発生するプロ野球と違い、Jリーグの「支度金」(プロ野球の契約金に近い)は寂しい。その上限は独身者380万円、配偶者のみの妻帯者400万円、同居扶養家族有りの場合500万円だ。