テニス、サッカー……世界のトップクラス選手は年収100億円以上

化学メーカーのクラレが今年4月に小学校に入学する子どもとその親を対象に調査した結果を発表した。「子どもが将来就きたい職業」では、男の子の1位がスポーツ選手(18.8%)だった。なお「親が就かせたい職業」でもスポーツ選手は4位(8.0%)に入っている。

親子ともに憧れるスポーツ選手だが、実態はどうなのか。十分に稼ぎ、食っていくことができるのか?

日本の現状を語る前に、まずは世界のスポーツ選手を見てみたい。経済誌「フォーブス」が今年5月に「世界のスポーツ選手上位100人」の年収順リストを発表した。トップ10位は以下の通りだ。

①ロジャー・フェデラー(テニス)1億630万ドル
②クリスティアーノ・ロナウド(サッカー)1億500万ドル
③リオネル・メッシ(サッカー)1億400万ドル
④ネイマール(サッカー)9550万ドル
⑤レブロン・ジェームズ(バスケ)8820万ドル
⑥ステフィン・カリー(バスケ)7440万ドル
⑦ケビン・デュラント(バスケ)6390万ドル
⑧タイガー・ウッズ(ゴルフ)6230万ドル
⑨カーク・カズンズ(アメフト)6050万ドル
⑩カーソン・ウェンツ(アメフト)5910万ドル

※2019年6月1日からの1年間の給料、賞金、スポンサー収入、広告契約料、出演料、ライセンス使用料などを推計。金額は税引前、エージェント手数料などを差し引く前のもの。

トップはテニスのロジャー・フェデラーで1億630万ドル。現在のレート(1ドル=106円で計算)でいえば約122億6780万円だ。2~4位はサッカー界のヒーローが入り、5位にはNBAのスーパースターが入った。

トップ100を種目別で見ると、バスケ(NBA)33人、アメフト(NFL)30人、サッカー17人、テニス6人、ゴルフ4人、ボクシング4人、テニス4人、自動車(F1)3人、野球(MLB)1人、総合格闘技(MMA)1人、クリケット1人。100位で2500万ドル(約26.5億円)だ。日本のスポーツ界を考えると桁違いの数字が並ぶ。

日本人では女子テニスの大坂なおみが29位にランクイン。3740万ドル(約39.6億円)の収入を獲得している。この収入は女子アスリートとして歴代最高だ。他の日本人はテニスの錦織圭が40位に入り、3210万ドル(約34億円)だった。テニスの賞金だけでなく、様々な企業とのスポンサー契約で大金を稼いでいる。

テニスの世界ランキングでトップに立ったことのある大坂や同4位につけたことのある錦織は“特別な存在”と考えなければいけない。男子の現役選手で錦織に次ぐ存在の杉田祐一は世界ランクの自己最高が36位(日本人歴代2位)。32歳時点の生涯獲得賞金は254万4460ドル(約2億6971万円)でしかないのだ。

テニスボール
写真=iStock.com/grinvalds
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日本人として最も稼ぎがいいスポーツ種目は、やはり野球だろう。