「日常」が戻ってくるのを心待ちにしている
不倫相手「それはひどいね。オレだったらK子を悲しませるようなこと、絶対に言わないのに」
K子さん「ありがとう……。でももうそろそろ我慢の限界かも(涙)」
不倫相手「大丈夫? でもオレのところももう限界。早くK子に会って抱きしめたいよ」
スマートフォンには、こんな赤裸々なやりとりが残っている。「自粛生活が長くなり、別れる不倫カップルもいると聞くが、私の場合は逆。会えない時期があって、むしろ相手との絆が深まったという実感がある」。K子さんは現在、日常が戻ってくるのを誰よりも心待ちにしている。
外面がいい夫、SOSを出せない妻
【Case3】まわりに夫婦問題を相談できる人がいない
新型コロナウイルスの影響ですっかり夫婦関係は冷え切ってしまったものの、そのことを家族や友人にも打ち明けられずに苦しんでいるケースもある。Y乃さん(32歳)は、今回の自粛生活がきっかけで夫と大げんかをし、決定的な価値観の違いに気づいた。「この人と一生、わかり合えることはないだろう」と夫婦間に深い溝ができたことを確信したとのこと。夫も同じ思いだという。ただ、二人の間には3歳になったばかりの子どもがいるため、感情や勢いだけで離婚するわけにはいかないことも知っている。
新型コロナウイルスの問題が起こる前は夫婦仲は悪くなく、外面のよかった夫は近所のママ友たちからの好感度も高かったために「うらやましい」「ウチの夫と交換してほしい」などと憧れられる存在だった。自粛生活がスタートしてから毎日のように届く、ママ友たちからのLINEの内容は夫に対するグチがほとんど。にもかかわらず、「Y乃さんのところはダンナさんが優しい人でうらやましいわ」「Y乃さんのダンナさんなら、在宅勤務でも全然苦にならなさそう」などと、夫を称賛するメッセージが毎日のように送られてくるのだ。