早慶のウラその3「現役慶大3年生のソープ嬢の言い分」
次の舞台は日本最大のソープランド街、吉原。そこで高級ソープ嬢として働くミカさん(仮名)は、慶應義塾大学商学部3年生のお嬢様だ。彼女が初めて夜の世界に入ったのは大学入学直後。
「私、昔からすごいオタク気質なんです。高校時代からテニプリ(テニスの王子様)の2.5次元俳優に熱中して、推しの凱旋公演のために全国を駆けずり回ってました。割のいいバイトをしたいなと思って、大学からガールズバーで働き始めました」
その後、さらに高時給を求めてキャバクラへ。オタク活動の資金づくりはそれだけで十分だったが、とあるきっかけで風俗に足を踏み入れた。
「オタ活とは関係なく韓国旅行に行ったとき、コスメや洋服に20万円ほど散財してしまって。このままではクレカが払えなくなってしまうという窮地に陥ったんです。キャバクラとかと違って風俗なら普通に日払いOKだから、急いでオナクラで働き始めました」
オナクラを選んだ理由は、下半身を脱ぐ必要もなく風俗の中で最もソフトだからという。最初は風俗にやや抵抗感があったものの、その後ホテヘル、デリヘル、果てはソープへと目覚ましい「成り上がり」を遂げる。
「私って貞操観念が狂ってるんですよ。昔からTinderで男と遊びまくってたりしましたし(笑)。自分で言うのも何ですが、風俗嬢に正常な頭の子なんていません」
彼女が風俗の世界にどっぷり沈んだのは、コスパの良さだけではない。ガールズバーなどの飲み屋と違い、風俗は風営法で営業が深夜0時までと決まっているので、次の日に大学で1限(朝9時)から授業があっても生活リズムを崩さず通えるのだ。型破りな働きぶりをしつつも根は真面目なところに、慶應生らしさが垣間見える。
そもそもデリヘルからソープへ移ったきっかけも、「ルール破りをしたくない」という真面目さからだった。
「デリヘルって本番行為が禁止なのに、『1万円あげるから本番やらせて』と交渉してくるお客さんが多かったんです。指を入れられるのも陰茎を入れられるのも、私としては同じでした。でも私はこういうルール破りが嫌いで、『だったらソープに行けよ』と思いながら断り続けていました。でも、そのうち断るのにも疲れてしまって……。それなら、自分がソープで働けばいいんだという考えに行きつきました」
最初に勤めたソープランドは川崎。主に大衆店で働いていたが、客層の悪さに辟易して辞職した。大衆店では一日に相手をする客の数が多い分、マナーの悪い客に当たることも多い。コンドーム着用の店にもかかわらず、「ルール破り」をして生で行為をしたがる客も多かったという。これではデリヘル時代と同じである。吉原の高級ソープなら客層も良いだろうと思い切って面接を受けたら、「なんか受かっちゃった」そうだ。
「私が風俗で働いていることは、両親は知りません。パパは女の子のお店に行ったことがないくらい真面目な人だから、真実を知ったら悲しむと思います……」
明日は祖母も呼び、家族で誕生日のお祝いなのだと語るミカさん。慶應生ならば、持ち前の頭脳を生かして起業や株で大金を稼ぐことはできなかったのか。壊れた感覚はもう戻らない。