あくまでも自分のためにやること

色紙を書くのはシーズンオフの12月半ば頃。心が落ち着いたときに行いたいので、毎回実家に帰って「来年はこれでいきます」と、翌年の新しい目標設定を行います。人に見せるようなことはほとんどしていません。「あくまでも自分のためにやること」だと思っているので。そこは一貫してブレていないと思っています。

山﨑選手が2018年の年末に記した色紙。掲げた目標に対して、19年はセ・リーグで唯一となる30セーブを挙げ、2年連続の最多セーブ投手賞を獲得。20年の年俸は3億5000万円(推定)。球団から高い評価と厚い信頼を得る。

日本代表のクローザーを務めるというのも目標の1つ。ようやく手が届くポジションまできました。日本代表に入りたいと思ったのは大学生の頃。大学3年で代表入りし、卒業前にはクローザーを務めてはいたものの、世界一のクローザーという目標を掲げたのは2018年のことです。それまでは目標というよりは願望でした。それが目標にどんどん変わっていきました。願望は、なりたいという欲。一方、目標は文字どおり目の前にあるしるし。常にアップデートされる目印として、僕はとらえています。

東京五輪の野球の代表選考はこれからですが、20年はチームの日本一と東京五輪、チャンスがある限りどちらも全力で取り組みます。東京五輪の野球の決勝戦は、横浜DeNAベイスターズの本拠地である横浜スタジアムで開催されます。シーズンも五輪も、どちらも横浜で胴上げ投手になりたいですね。「横浜を盛り上げたい」っていう気持ちでやっています。

(構成=藤靖貴 撮影=岡村隆広 写真提供=横浜DeNA ベイスターズ)
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