野党や一部メディアが鬼の首を取ったように大騒ぎした首相主催の「桜を見る会」問題。にもかかわらず、直近の世論調査では安倍政権の支持率はごくわずかしか落ちていない。野党はこの現実を直視するべきではないか。橋下徹氏の見方は? プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(11月26日配信)から抜粋記事をお届けします。
写真=時事通信フォト
「桜を見る会」で安倍晋三首相と記念撮影する招待客ら=2019年4月13日、東京・新宿御苑

「説明には納得できないが、政権を倒すほどではない」

春の公的行事である首相主催の「桜を見る会」をめぐって、野党やメディアが大騒ぎしている。

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まあ、野党は数打ちゃ当たるの様相で手あたり次第に安倍さんを批判しているけど、世論調査における内閣支持率は、数ポイントほどの減になっているものの、内閣が倒れるような減少幅ではない。

もちろん、安倍さんの説明には「納得できない」が70%程度になっているが、他方、桜を見る会を廃止にするかどうかは賛否が拮抗している。それでいて、内閣支持率は50%弱と内閣が倒れるようなものではなく、野党の支持率が急上昇しているわけでもない。

メディアは、安倍さんの説明に「納得できない」という世論調査の数字ばかりを強調するが、内閣支持率の減少幅がそれほどでもないことには言及しない。中には、なぜ内閣支持率が下がらないのか、これは国民の判断がおかしいんだ、と国民をバカにしたようなコメントをするものもある。

世論調査の結果を見て、僕は日本国民の絶妙な政治感覚というものを痛切に感じるし、ほんと日本国民って賢明だな、とつくづく感心する。だから、僕は賛否が激しく分かれる政治課題について、最後の最後は選挙で決めるべきだし、憲法改正も国民投票で決めるべきだと強く思う。

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