「秋元康の関係者」が私に対して語ったこと
そんなことを考えている時、秋元康の関係者という人間が、私に会いたいと、知人を通じていってきた。知人への義理もあるので、詳しくは話せないが、5月の某日、その人間と会って話をした。
最初、会いたいという趣旨は、私の書いていることに「事実誤認がある」ということだった。何をいわれるのかとやや突っ張って出向くと、拍子抜けするぐらい和気藹々とした雰囲気で終始した。
詳細は相手との約束もあるのでここには書けないが、要は、もはやAKB48と秋元康はまったく関係がなく、今回のNGT48についても、何らかの関係があるといわれるのは、秋元にとっては迷惑とはいわなかったが、そのような趣旨であった。
事件発覚後、支配人が「秋元さんからお叱りを受けた」と発言したではないかというと、心配した秋元が電話を掛けただけなのに、怒られたというようないい方をされ、当惑しているということのようだ。
私から関係者に提案したのは、今やAKBビジネスに秋元が全く関係ないのであれば、それを堂々と会見で明らかにするか、メディアのインタビューを受けて話すべきだということであった。
どうやら、山口のバックに誰かいるというのは、私の思い過ごしだったようだ。なおさら山口は凄い。
性的欲望がはち切れそうな連中の前に女の子をさらす商法
説明責任などといういい古された言葉は使いたくないが、社会問題化したNGT事件の大本はAKB商法にあるこというまでもない。
このAKB商法には始めから危うさが付きまとっていた。握手券を買えば、好きなアイドルと握手ができる、触れられるというのだ。週刊誌で伝えられるところによると、このやり方はキャバクラから発想したといわれる。
性的欲望がはち切れそうな連中の前に女の子をさらす商法など、普通は批判されるはずだが、テレビ局も出版社もレコード会社も、この商法に乗ってバカ騒ぎしたため、当初は省みられることがなかった。
2014年5月25日に岩手県滝沢市で開かれたAKB48の握手会イベントで、のこぎりを持った男がグループのメンバー2人とスタッフ1人を切りつけ、ケガをさせた事件が起きても、こうしたことを止めろという論調は広がらなかった。
だが、しょせん人気商売である。人気があるうちはいいが、落ち目になれば、今回のNGT48のように批判が殺到し、これまで沈黙してきたメディアも、自らを省みることなく批判を浴びせてくる。