あなたは、いくつ当てはまる?
経営者も企業に働くビジネスパーソンも、基本的にはその人の能力に見合った報酬を受け取っているはずだ。しかし、実際には仕事の能力差以上に報酬の差が生じている。物事の考え方や捉え方、さらには人間力とでも呼ぶべき魅力によるところが大きいからだ。報酬の高い人たちは、どのような要素を持ち、力を発揮しているのか。その具体的行動や特性を追ってみよう。
(1)主体的に働いている
報酬の多い人は「積極的に働き、主体的に仕事に取り組む」結果、気づけば手にする報酬の額が増えている。「結果を出せば、評価は後からついてくる」ことを彼らは知っている。逆に報酬が低い人は、「仕方なく、生活のために働く」意識が強い。
(2)問題意識を持って情報収集と分析を行い、自身の行動に反映している
世の中で起きていることに絶えず関心を持ち、その背景をいつも探っている。またこれから確実に社会に生じる変化にも思いを巡らせ、「なぜだ」「それでどうなる」「そこでどうする」と自問を続け、答えを探す。彼らは、変化対応力に長け、自身のスキルを絶えず高度化する特長がある。
(3)会社にどれだけ利益をもたらしているか、数字で説明できる
今月自分はいくら売り上げたか、どれだけ自社の収益に結びついたか、自分の給与を会社が捻出するにはどれだけの利益を会社にもたらせばよいかといった点を、数字で説明できる。
(4)「作業」でなく「仕事」をしている
「反復するだけの作業」「マニュアル化できる作業」「年齢や経験にかかわらず、時給換算できる作業」でなく、「考えて仕組みをつくる」「これまでなかった新たな価値を生み出す」「専門性を発揮する」仕事をしている。
(5)人に配慮でき、人から好かれる
高い報酬を得ている人は周囲への配慮ができ、利他の精神で動くので、人に好かれ、人が集まってくる。「この人に仕事を頼みたい」「この人と仕事をしたい」「この人の力になりたい」と思わせる魅力がある。同性はもとより異性の心理や消費行動にも目を配り、顧客心理がよく理解できる特徴も備えている。
(6)自分の推薦人がおり、他人から推薦人を頼まれる
企業は、新たな人材を獲得する際に、その候補者について第三者から意見を聞く(referenceと呼ぶ)場合がある。求職者にとっては、こうしたときに推薦人が必要になるわけだが、誰を選ぶかによって、採用の成否が決まることもある。
推薦人になれる人は、推薦する人について能力・人柄・人間性などについて詳細に説明でき、長年互いに好ましい人間関係を築いてきた人に限られる。以前いた会社の上司や同僚などが推薦人になってくれるなら、「立つ鳥跡を濁さず」の例え通り、それだけで信頼に足る人だと推察できる。逆に知人や友人から推薦人の依頼が来ることも、自分が相手から信頼されている証しだ。他人の幸せを願える人物は、世の中には思いのほか少ないものだ。
(7)他者から評価され、直接スカウトされたことがある
前向きに仕事に取り組む姿が他者から認められ、20代のときから何社も直接スカウトされた経験を持つ人がいる。こうした人は結果的によい仕事をして、高い報酬を得ている。実力のある人が仕事を見つけるのは、就職サイトなどではなく、知人からの紹介、そしてスカウトだという事実がある。