誰の役にも立たなかった人生「ただ静かに暮らしたい」
2つのプランのうち、ご相談者はシニアマンションへの住み替えを選択したいとのこと。60代半ばではなく、もっと若い年齢での住み替えが望ましいともいわれました。ひとり暮らしに不安に感じているからだそうです。
本来、ケアハウスやシニアマンションへの60代半ばの住み替えは、年齢的に早いと思います。入居者の平均年齢より10歳以上も若いからです。とはいえ、「ひとりで暮らしていくことが怖い」とすら感じているご相談者にとって、困った時には相談できるフロント機能があるマンションの中で暮らしていくのも悪くないかもしれないと感じました。
実際、いくつかのシニアマンションを見学したうえで、少しずつ、住み替えの準備を進めていく予定にしています。
ところで、冒頭の言葉は、次のような思いから発したものだったようです。
「私は先生(畠中)よりも年上なのに、手続きひとつできないまま、年だけ重ねてきてしまいました。障害年金を受給していますから、この先も働くことはできないと思います。誰の役にも立てず、自分で家族をつくることもできなかった人生ですが、これからは人に迷惑をかけないように、静かに暮らしていきたいと思っています」