施設の広報活動と資金集めも課題

「もみじの家」の理念は、重い病気を持つ子どもと家族がその人らしく生きられる社会をつくることです。今後、各地にあるこども病院などの医療機関に同じような施設が増えていけば、支援を必要としている全国の方々が、もっと簡単にサービスを利用することができるようになるのです。

国立成育医療研究センター「もみじの家」。

4月で3年目に入った「もみじの家」は、まだまだ解決しなければならない問題が山積みです。中でも一番の課題が財政面です。

「もみじの家」はセンターの1部門として運営していますが、単体の施設として採算のとれる運営をすることが目標です。運営を安定させるためにどのような制度を新たに求めていくのか、第二、第三のもみじの家を誕生させるためには欠かせないテーマだと感じています。また、こうした施設の必要性を社会に訴えるための広報活動や、資金集めも必要です。

全く未経験の領域で、特に最初の年は戸惑ってばかりでしたが、丸2年が過ぎ、この施設を軌道に乗せるには長期的な視野が必要であることも学びました。この世界に入って、すべてが新しい挑戦で、挫折感を味わうこともありますが、大きなやりがいも感じています。

内多勝康(うちだ・かつやす)
国立成育医療研究センター「もみじの家」ハウスマネージャー
1963年生まれ。86年東京大学教育学部卒業、NHKにアナウンサーとして入局。大阪局、東京アナウンス室、名古屋局、仙台局などで勤務。「生活ほっとモーニング」「クローズアップ現代」「首都圏ネットワーク」などのキャスターを務める。在職中の2013年に社会福祉士の資格を取得。16年3月にNHKを退職し、「もみじの家」(http://home-from-home.jp/)ハウスマネージャーに。
(取材・構成=田中響子 ジャーナリスト)
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